昨夜は魚屋で刺身をしこたま買い込み、久々に豪勢な夕食となった。出勤しないため、もうなじみの蕎麦屋へもホルモン焼きへも丸三カ月以上行っていないが、それぞれ元気だとメールに返信があった。さすが。
コロナの影響で漁にも大きな影響が出ているという。
遠洋マグロはえ縄漁船の日本有数の基地、気仙沼港(宮城県気仙沼市)では乗組員のインドネシア人が入国できず、春に出港予定だった船が停泊したままだ。(中略)操業は2カ月以上遅れる見通しだ。通常の漁期で操業できれば1隻あたり1日平均約70万円相当の利益となるが、操業遅れでそれが失われる計算になる。静岡県の焼津港(焼津市)では乗組員のキリバス人が来日できず、カツオ漁に支障が出ている。全国遠洋かつお・まぐろ漁業者協会は「全国的に乗組員不足は深刻。海外の感染が収束しなければ乗組員の来日も見通せない」という。(2020年5月31日日本経済新聞)
キリバスがどこだか地図を見ると、太平洋上の島々が示された。キリスィマスィ島の各都市名が、「バナナ」「ロンドン」「パリ」「ポーランド」とついていて、イギリス連邦加盟国だそうだ。
マグロはインドネシア人に、カツオはキリバス人にお世話になっていたわけだ。それぞれの人たちは、マグロやカツオの刺身を食べるのだろうか。昨夜食べたインド洋マグロはトロっと美味だったが、赤ピンクの切り身の生魚を食すというのはかなり勇気がいる行為にも思える。
漁業だけでなく、「レタスなどの産地である群馬県昭和村、沼田市でも技能実習生120名が来日できておらず」、作付面積の縮小を余儀なくされているという。魚も野菜も彼らに大きく助けられていることがわかる。
技能実習生に対する「ピンハネ」問題に焦点が当たって久しいが、何も解決していない。解決していないどころか、このコロナ禍で大きな苦境にある。
2020年5月15日(金)行き場失う 外国人技能実習生(NHK)
41万人もが、実質的に安価なアルバイトとして雇われ働いている。人権侵害も視野に入る。彼らにこそ、「日本ファン」になってもらわないと、こき使うだけでは国そのものが立ち行かなくなる。
ところで、なじみのホルモン焼き屋のミャンマー人「ニィさん」は店主によると金持ちなのだそうだ。もう何年も働いているところをみると不法滞在ではなさそうだ。
「シャチョウ、ワカラナイヨ」とか言いながらのんびりペースで働いている。いちばんハッピーかもしれない。