2021年4月23日金曜日

【書籍】八犬伝 山田風太郎傑作選江戸編 河出文庫

滝沢馬琴の南総里見八犬伝。

文字の浮かび上がる不思議な珠と、牡丹の花弁に似たあざを持つ八人の剣士たち。これに作者滝沢馬琴と家族や北斎などを交えた物語をそれぞれ「虚の世界」「実の世界」として描き、終章で虚と実が冥合する展開に。実の世界が不条理に満ちているからこそ、虚の世界では正義が悪を駆逐しなければならないと考えた(とされる)滝沢馬琴と山田風太郎の確かに傑作と言える。

人形劇が印象深い


八犬伝は何と言っても、NHK「連続人形劇 新八犬伝」が印象的で音楽も耳に残っている。

坂本九の語り、辻村ジュサブローという名もその表記の珍しさから記憶に残った。1973(昭和48)年4月からの放送というから小学4年生だった。テーマソングにも「仁義礼智忠信孝悌」と歌われたのですぐに覚えた。何と言っても自分の名前の一文字が入っていたこともこの番組を見続ける決定的な要因だった。

孝:犬塚信乃

義:犬川荘助(額蔵)

忠:犬山道節

信:犬飼現八

悌:犬田小文吾

礼:犬村大角

智:犬坂毛野

仁:犬江親兵衛

 

物語そのものは奇想天外、忠義、仇討ちといった人間ドラマにとどまらず、動物や妖怪、超常現象が頻繁に登場し、飽きさせない。名刀「村雨」なんていう名前もカッコよかった。全員犬の字がつく名前を考えるのも大変だったろうが、あまり不自然な感じはしない。

 

これら八剣士(八犬士)は携える珠の文字が異なるが、それぞれ出自もキャラクターも異なり「多様性を持った最強タスクフォース」ともいえる。1814年から28年間にわたり執筆されたという大作。江戸時代にすでにダイバーシティは必要とされていたわけだ。しかも、犬塚信乃、犬坂毛野に至っては女装されて育ったというから、「LGBT」視点もあったのかもしれない。

 

それは読みすぎか。

 

 

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