在宅勤務をきっちり終え、散歩がてら隣駅の居酒屋まで歩く。スタートの早いその店はすでにカウンターが9割埋まっていた。
「シュッシュしてね」
という入口での手指消毒の声掛けが挨拶代わりだ。大瓶に野菜三点盛りでスタート。ひとしきり飲って店を出て、川沿いを歩いて帰る。
トイレいっとくか。で、シマホ(と呼ぶにはどうも無理がある島忠ホームセンター)で用を足す。するとワゴンセールのCDが目に入った。オールディーズ、ジャズなどがメインだった。1枚300円。「オリジナルアーティストCD」と強調してあるところが、怪しい。30年前の中国の海賊版CD屋の様相だ。
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| 激安CD オリジナルアーティスト |
「1981年にはドイツでテストCD(カラヤン指揮によるリヒャルト・シュトラウスのアルプス交響曲)が製造され、当初の予定通り1982年にはCDの生産が開始されました」
オーディオ買取屋 「世界初のCDは」より抜粋
そう、大学に通っていた1983年から1986年頃は、まさに過渡期で大学生協のレコード売場がCDに徐々に浸食され、プレイヤーも売り出されその後急速に広まった。音質は「半永久的」だと説明されていた。劣化しないという意味だろうね。だが聞くためのハードは劣化どころかもう姿を消して久しい。パソコンにCDドライブがついているとすればそれはもはや骨董品級だ。
そして今はデータ。少し寂しいのは「影も形もないこと」だ。レコードは小脇に抱えて大事に扱った。針を落とす瞬間はドキドキした。凝ったジャケットも大きな楽しみのひとつで、音楽を所有することができた時代だ。CDは半永久的という高音質を12センチの円盤に閉じ込めた。ポータブルCDプレイヤーが登場し、高音質を「WALKMAN」した。出張時に必ず持っていくCDもあった。
懐かしんでいるだけではただの愚痴だし、新しい物事への適応も必要だ。そこで昨年グーグルミュージックを半年くらい聞いていた。リストも作れるし気に入った曲もたくさん見つかり重宝していた。
この手のサービスは各社が展開しているが、何百万曲、何千万曲聞き放題と言われたところで好きなアーティストが入っていなければ意味がない。それにいくら音楽好きとはいえ一生かかっても聞き終わることはない。
そんなわけで結局、飽きが来て聞かなくなってしまった。きっと情報が多すぎたのだ。
ホームセンターで割と好きなジャンルの安いCDを5枚まとめて大人買いしたのは、案外いい出会いだったのかもしれない。(1500円で大人買いと言っているところが寂しい)

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