精神科医・樺沢紫苑@アウトプット大全・インプット大全 シリーズ75万部突破
精神科医、作家。著書30冊以上。40万人超のネットメディアで精神医学、心理学をわかりやすく解説。「アウトプット大全」「ストレスフリー超大全」大好評発売中!
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| 元気な人が読む本 |
というのが公式ツイッターのアタマだ。やっぱり、「売れている」ことが第一義にくるんだな。「日本人の自殺者を一人でも減らしていく」という志があるなら75万部は後から勝手についてくると思うのだが。
本にはTo Doが具体的に数多く例示されている。確かに「精神論ばかりのうつ本」よりもわかりやすい。最初から最後まで「運動を週150分」、「睡眠を7時間以上」、「朝散歩を15~30分」が出てくる。これが実現できれば気が滅入っているヒマはなさそうだ。他にはポジティブ3行日記、自己受容の4行日記などなど。
そういう方法を教えてくれるのは実にありがたい。だがみんなできないから困っている。それが「うつ病」の状態だ。本のタイトルや装丁から見て、自殺を考えるような深刻な状態で読む本ではない。なぜなら先に挙げたTo Doは元気でないと実行できないからだ。皆が「5,4,3,2,1GO!」で始められるなら誰も困らない。
苦しい時、自分自身の経験では、「とにかく嵐が通り過ぎるのを、息をひそめて待つしかない」。
動いたり、考えたりするエネルギーがないからだ。書籍では、うつが完治することはほぼないと言っている。そういう「ファクト」と、患者の思いとのギャップも最初に埋めてもらいたいと強く思う。患者は治りたいから息も絶え絶え、すがる思いでハードルの高い精神科医を訪れるのだ。自分は治るつもりで通っていたが、医者から「これ以上悪くならないようにしていた」と告げられるまで二年くらいかかった。不幸な行き違いだった。
最後の方で、「生きる意味など無い」と断言しているのは共感できる。そもそも自分が希望して(自分の意志で)生まれてきたわけではない。
自分が「生きている」という現実が先にあり、「生きる意味」「生きる理由」「生きる目的」はすべて後付け、というのもその通りだ。若い時、そして苦しんでいる時になぜ、わざわざ答えのない、そして意味のないことに思い悩むのだろう。
最近はこういうことも考えなくなった。元気になった証拠かもしれない。この本は、とても元気な人が、悩まないよう予防するための一冊だ。
(この手の本は図書館で借りてよかったと思う)

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