JR錦糸町駅をIR錦糸町駅と書いた新聞の誤字を見つけた「密かな楽しみ」で思い出したのがホントのギャンブル。ところ変われば合法なだけに、同じことをしているのになぜ一方で逮捕されてしまうのか、釈然としないなどと言うのは言い訳を探しているに過ぎない。
とはいえ、香港駐在時代にマカオはあまりに身近だったこともあり、高速船でちょうど一時間の「合法地帯」はちょっとした息抜きになった。入れ込んで身を亡ぼすほど元手はないし、幸いにも「そこそこ」で撤退する分別は持っていた。そのため、トータルではもちろん負けているが、往復の船代と夕食代くらいは何とかなった。
カジノと言えばラスベガスがダントツだと思っていた。だがマカオがその座を奪ったのは2006年。カジノ王スタンレー・ホーが独占経営していたが、2001年から外資開放もありそれまで停滞ムードだったマカオも息を吹き返した。カッコいいおじさんだったな。ホー氏。
AFPBBニュース マカオ、ラスベガスを抜いて世界最大のカジノに 2007年4月4日
シンプルゆえに盛り上がる「大小」 |
カジノはどこも競うように「ギンギラギン」だ。残念ながらマカオ以外のカジノには行ったことはない。ドレスコードがしっかりしているところもあると聞く。だがマカオは緩すぎる。そこがいい。お兄さんもおばちゃんもTシャツにサンダルだ。初めて入った時には呆気にとられた。ジャケットを想像していた自分がアホらしい。
一番人気は派手なバカラや赤黒ルーレットではなく、大小と呼ばれるサイコロゲームだ。3つの賽の目の合計が10以下なら「小」、11以上なら「大」と言う極めてシンプルなもの。もちろん盤目の通り、賭け方にはバリエーションがある。例えば10が出ればそこにランプが灯る。瞬時に歓声が沸き、嘆息が漏れる。
これが、地元おばちゃんの格好の小遣い稼ぎゲームになっていて、台の周りにびっしりと張り付いている。おばちゃんの間から手を伸ばしてカジノチップを置くのには苦労した。ディーラー(大小もディーラーと呼ぶのだろうか)の素早いさばきが心地よいが、当たった時は暗算で概算を把握しないと、騙されないかと不安になる。
本来ディーラーに対するチップは、満額払い戻された後で「心付け」を出すが、マカオの「おばちゃん大小」を仕切るディーラーはチップを勝手に差し引いて戻してくる。このあたりは「マカオルール」なのだろう。こっちは出てきたチップを受け取るのが精いっぱいだが、慣れた中国人はいちいち大声でけんかしている。
バカラとスロットと「大小」と・・・。少なくとも大小は健全と言えそうだ。
順調に船代を稼いでいると、ときどき「嵐」(ぞろ目の親総取り)が待っている。用心用心。
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