海は何色(7月4日)を書いたのち、25日の夕刊に「どうして海は青いの?」と言う記事を見つけた。海の色が決まる四つの条件が明快に記してある。
①水には光を吸収(きゅうしゅう)する性質があり、海面からさしこんだ太陽の光は、青い光が一番深くまで届く。
② 海の中を漂う物の影響。植物プランクトンや動物プランクトンという目に見えないくらい小さな生物のほか、魚などの生物の死がいなどが光を反射や吸収して色が変わる。
③ 海底の色。水深があまり深くない場所では太陽の光は海底まで届いて反射する。だから、海底が何色なのかによっても、見え方は変わる。
④ 青い空が海面に反射すること。水面にうつる空の色も、海の色の見え方を変えている。
7月25日 日本経済新聞夕刊 「どうして海は青いの?」親子スクールより
こうはいかない |
高校生の時に毎日見ていた相模湾の色も、この四つの条件で日々異なる表情を見せていたに違いないが、招かれざるプラごみやタンカー座礁によるオイル流失など「不自然」な要素が全世界の海に流れ込んでいる。日焼け止めの油分、水分なども自然とは言い難いが人間の皮膚を守るという働きと、どう斟酌するか。
海で思い出すのは、人のヨットに定員オーバーで乗り込んだら浸水し、助けが来るまで三名、深い沖で浮きにつかまりながら待っていた時のことだ。泳ぎには自信があったがとにかく水が冷たい。真夏なのだがひざ下くらいからの海水が異様に冷たく、あやうくつりそうになった。泳げる人でもこうして力尽き、命を落とすのだろうとその時真剣に思った。
もうひとつは、ウインドサーフィンを教えてもらい、バンバン進めるようになって沖まで行ったのは良かったが、ターンの仕方を教わる前だったので岸に戻れなくなった。困り果て、仕方なくセールを倒して引っ張りながら横泳ぎで戻った。これも体力の限界に近いパワーを必要とする泳ぎだった。
三十年前の湘南とはいえ、沖は実に澄んでいたのを覚えている。
清い川の水も、濁った流れも等しく受け入れる海は、いつまで「青く」いられるのだろう。
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